彼氏の親友なんて信じなければよかった|ぱこむっち

彼氏の親友なんて信じなければよかったの見どころ

タイトル：彼氏の親友なんて信じなければよかった
作者：アクメスタジオ
ジャンル：裏切りと再生／心理サスペンスドラマ／恋愛トラウマ系
形式：フルカラーコミック
ページ数：本編＋おまけ収録

信じていた人の裏切りほど、心を壊すものはない。

本作の主人公・朝比奈陽菜は、優しく真面目な性格の女性。
恋人・志摩と穏やかな日々を送っていたが、
志摩の親友・谷口からの何気ない頼みごとをきっかけに、
彼女の人生は少しずつ狂い始めていく。

最初はただの“善意の手伝い”だった。
しかし、そこから生まれたのは取り返しのつかない“信頼の崩壊”。

陽菜は、愛する人を守りたい一心で、
自分の心を犠牲にしながら“償いと隠蔽”の道を選ぶ。
その決断の先に待つものは――愛の救済か、それとも更なる絶望か。

本作の本質は、性的描写ではなく、
人間関係における信頼の脆さと罪悪感がもたらす連鎖にある。
“信じる”という行為がどれほど危ういか、
そして“裏切られたときに人はどう立ち直るのか”を問う物語。

陽菜は決して弱い女性ではなく、
“愛する人を守るために自分を犠牲にする”という選択をする強さを持っている。
その姿には、現代社会の“我慢する女性像”が重なり、
読者は彼女の苦悩と葛藤に感情移入せずにはいられない。

物語が進むにつれて、
“罪を隠すための行為”が、次第に“心の依存”に変わっていく。
その境界が曖昧になっていく描写は、
人間の弱さと欲望のリアリティを鋭く浮かび上がらせている。

『彼氏の親友なんて信じなければよかった』は、
タイトルが示す通り、“信頼の崩壊”をテーマにした心理ドラマ作品。

過激な展開の裏にあるのは、
「愛」「贖罪」「再生」といった人間の深い感情であり、
一度壊れた関係をどう受け止めるかという普遍的なテーマが描かれている。

見る者の心に痛みと余韻を残す、
“信じることの怖さ”を描いたサスペンス・ヒューマンドラマとして読むのが正しいだろう。

女子校生ジャンルの同人誌を中心に追いかけているライター。
「制服×学園」という舞台設定の中で描かれる、初恋の甘酸っぱさや背徳的なエロスに強く惹かれています。
実際に作品を読み込み、**「本当に抜けるのか？」**という視点でレビュー記事を執筆中。