彼女は僕の体液で動いている Final Phaseの見どころ

彼女は僕の体液で動いている Final Phase【レビュー＆感想】

「彼女は僕の体液で動いている Final Phase」は、人間とアンドロイドの禁断の関係を描いたシリーズの最終章です。
本編は90ページ。さらに表紙・裏表紙やあらすじ・人物紹介を含む6ページが加えられ、合計96ページの大ボリューム。

タイトル通り、人間の体液をエネルギー源にして稼働する「オトマトス（アンドロイド）」と提供者である人間の青年との、愛と欲望の物語の結末が描かれます。

物語は、素材テストの終了によって、彼女の記憶が一ヶ月後に消去されることが決まるところから始まります。
それはすなわち、これまでの関係や想い出、そして芽生えた感情までもが失われてしまうということ。

残された時間の中で、二人は互いの気持ちを確かめるためデートへと出かける。
しかしぎこちなさや迷いから、うまく気持ちを伝えることができず、心の距離は縮まらない。

「自分たちは結局、オトマトスと提供者という関係で終わってしまうのか」――そんな不安が胸をよぎる。
それでも確かに存在する絆と愛情。
限られた時間の中で、二人がたどり着く答えとは一体何なのか。

「彼女は僕の体液で動いている Final Phase」は、愛と背徳、そしてSF的設定が絡み合うシリーズの完結編です。

これまで培ってきた関係性の行方を見届けたい読者にとって、感情の起伏と官能の両方を味わえる作品となっています。
90ページの大ボリュームに加え、シリーズを知らない読者でも理解できるあらすじや人物紹介も収録されており、完結編から手に取っても楽しめる構成になっています。

「アンドロイドとの恋愛」「体液供給という独自の背徳設定」「愛と欲望の最終回答」を求める方におすすめしたい一冊です。

女子校生ジャンルの同人誌を中心に追いかけているライター。
「制服×学園」という舞台設定の中で描かれる、初恋の甘酸っぱさや背徳的なエロスに強く惹かれています。
実際に作品を読み込み、**「本当に抜けるのか？」**という視点でレビュー記事を執筆中。